お知らせ

ドン・ジョヴァンニ上演の抱負

オペラバフは2026年、4月11日(土)、12日(日)に光が丘IMAホールにてモーツァルトの傑作「ドン・ジョヴァンニ」を上演いたします。
オーケストラ、チェンバロ付きの本格上演で新進、ヴェテラン混成の魅力的なキャストでございます。
どうぞ御贔屓の程よろしくお願い致します。

さてオペラバフでモーツァルトに取り組みますのは昨年の「後宮からの逃走」以来でございます。
「ドン・ジョヴァンニ」はダ・ポンテ三部作の中では一番まとまりが良い作品です。故に世界中で上演されていて日本でも比較的上演頻度は高いです。
来年は当り年で東京の春音楽祭ではムーティが振りますし秋には日生オペラでも上演予定です。

モーツァルトのオペラはテーマが普遍的で融通無碍、あらゆる演出、解釈を受け入れる素地がありますので様々な趣向の公演がございます。
ただ嘆かわしいことに我が国の公演を観まするにほとんどの公演が私としては不満です。
百歩譲って演出上の試みは良しとしましょう。ただ音楽の変更、省略はいけません。
よくレチタティーヴォを抜いて日本語の台詞でつないだりナレーションで繋ぐ公演がありますがこれはいただけません。これはモーツァルトのオペラではなくオペラみたいなものを上演しているにすぎません。
モーツァルトはレチタティーヴォ部分も作曲しているからです。
音楽については何も引かない何も足さないのが上演の基本です。これは最低限のルールです。
マーラーはウィーンのシェフ時代にドン・ジョヴァンニの最期で演奏を終了してフィナーレの重唱を省略しましたがこれは明らかに邪道です。
また予算上の都合でオケではなくてピアノや半端な編成のオケでやるケースがほとんどです。
これもいただけません。
聴衆に作曲者が想定したものをそのまま提供するのが主催者の義務であり良心だと心得ます。「これがドン・ジョヴァンニかい?」とお客様に言われたらどう言い訳するのでしょう?
こんな言われ方をするようでしたら企画などするべきではないのです。
オペラバフはオーケストラに拘ります。電動ですがチェンバロも揃えました。
モーツァルトやダ・ポンテが思い描いたドン・ジョヴァンニに少しでも近づけけるべく努力いたします。
ご期待ください。

チケットは12月中旬より発売予定です。

 

 

関連記事

  1. お礼のご挨拶と抱負
  2. オペラ上演のお知らせ
  3. コシファントゥッテというオペラ
  4. ベームの十八番
  5. セリムのハーレムの位置
  6. 「ナクソス島のアリアドネ」あらすじ
  7. オスミンという男
  8. 序幕の人々 その二

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP