オペラバフのナクソス島のアリアドネが無事に終演いたしました。
概ね好評でございましたので制作といたしましも愁眉を開いているところです。
どうもありがとうございました。お客様、ご協力いただきました関係各位に厚く御礼申し上げます。
名作ではありますがあまり上演機会のないオペラでございますのでほとんどのキャストが未経験でございました。
特に序幕はほとんどタイミング芝居でしたので立ち稽古は大変でした。
8月の暑い盛りにキャストの皆さんにはよく稽古にお付き合いいただきました。
稽古、練習は裏切らないと申しますがまさにその言葉通りの成果がお客様の評価に繋がったかと手前味噌ながら考えております。
次回はR・シュトラウスが敬愛して止まなかったモーツァルトに戻りダポンテ三部作の一つコシファントゥッテを上演いたします。
このオペラはよく上演される傑作でございます。
私も経験がございますが演じるのがとても楽しいオペラです。
観るオペラと言うよりもやるオペラとでも申しましょうか。
ただお客様の観賞に耐えられるまでにするにはかなり大変でございます。
過去には来日公演でロイヤルオペラ、METなどが演目に入れておりました。
素人からプロまで演じ楽しめるモーツァルトの普遍性がそこにはあるのですがオペラバフといたしましてはプロの領域で勝負をしたく思います。
昨今このオペラはよく上演されますがレチタティーヴォを抜いてしまう公演が目立ちます。
日本語のナレーションでつないだりするのですが私にはまるで理解が出来ません。
これですとモーツァルトの魅力は半減以下となります。
これは作品に対する冒涜であります。
初心者にも分かりやすくといういい訳はナンセンスです。
作品を楽譜通りの演奏で見せないのは最初から聴衆をなめているとしか思えません。
お客様のほうがはるかに作品について知っていることを歌手や制作者は忘れています
オペラはやればやるほど面白くはなりますが演奏、運営など多岐にわたり新たな課題や問題が出てまいります。
芸事に天井はありません。
まだ足らぬ 踊りおどりて あの世まで
これは六代目 菊五郎の辞世だそうですがまさにこの通りです。
次回も調布たづくり・くすのきホールでやらせていただきます。2024年2月2日です。
ご期待ください。
またのご来場心よりお待ちしております。
オペラバフ 制作
宇田川慎介
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